「部下に積極的に働いて自己実現して欲しいけど、やる気が感じられな い・・」
「もうすぐ子どもが受験の時期だけど、全然勉強してくれない・・・」
こんな悩みや問題を経験したことはありませんか?
単にやる気の問題でしょ?と思いがちな上記のような例ですが、
その原因は 別の心理的な要因から来ているかもしれません。
皆さんはマズローの欲求5段階説をご存知でしょうか?
アメリカの心理学者・マズローが 1943年に提唱した有名な学説です。
具体的に言うと、やる気やモチベーションに関する問題の原因は、
「様々な欲 求が満たされていないために起きる」という考え方です。
この学説では人間の様々な欲求を5段階に分け、ピラミッド化しています。
それぞれの欲求について解説すると、下記の様になります。
第1階層:生理的欲求
睡眠や食事、排せつなどの人間が生きていく上で必要な、本能的な欲求。
豊かな暮らしをする人間は、この欲求が満たされないということはあまりない。
第2階層:安全欲求
経済的に安定した生活を送りたい、健康的に暮らしたい、安全な家に住みたい
といったような安全・安心に関する欲求。
第3階層:社会的欲求
コミュニティーやグループに加わりたい、仲間とのつながりが欲しいといった、
人間関係や愛情、所属に関する欲求。
第4階層:承認欲求
他者から尊敬されたい、家族・仲間・同僚などから認められたいといった欲求。
出世欲なども含まれるとされる。
第5階層:自己実現の欲求
「自分自身が満足できるような自分になりたい」という欲求。
第1~4までを満たさないと実現できないとされる。
そして、この学説では「低い階層にある欲求が満たされることにより、
より高い階層の欲求を求めるようになる」と説明しています。
最初の「部下に積極的に働いて自己実現して欲しい」という事例では、
仮に部下が睡眠不足や過労で、生理的な欲求が満たされていない状態ですと、
本人の欲求は自己実現の達成に向かないということになるのです。
こうした問題がある場合には、
低層の欲求が満たされるような環境にしてあ げましょう。
また、この学説は自分自身のモチベーションを高める時にも有効です。
どうにも仕事や勉強、家事などにやる気が出ないな・・・
といった時は、マズローの5段階説の低階層から順に欲求を満たしていくことで、
より高い目標や欲求に向けてやる気を高めることができます。
自己啓発や教育・マネジメントに、ぜひ活かしてみてはいかがでしょう!
ところで、昨今の新型コロナウイルス感染症も、
私たちのやる気の足を引っ張っている大きな要因ではないでしょうか?
メディアが報道する諸外国の街中の様子と、我が国のそれとはどこか違いが
あるように感じます。なぜか諸外国のほうが明るいように見えるのです。
1年以上も前から、新型コロナウイルス感染症は空気感染が主流と世界的に
コンセンサスが得られて、それに適した対策が取られている諸外国と、
HP上に は掲載しているものの、現実は飛沫感染や接触感染を前提とした
対策を取り続 ける我が国の違いか。
専門家や役人、政治家たちが責任を取ろうとしない日本においては、
せめて、 多くの国民がみずからの責任のもとで、空気感染の対策を取りましょう。
そうすることで、マズローの欲求5段階説の多くが満たされるのではないでしょうか。
間違った対策を続けても、困るのは多くの国民ですよ。